屋根からの落下死亡事故防止対策として屋根安全金具を

屋根安全金具設置の必要性

戸建住宅等の建物の屋根には、2M高さ以上の高所にもかかわらず、遠い昔から安全対策はほとんどされていません。その為、毎年数多く人が屋根から落下し、死亡事故を起こしたり、骨折事故や怪我をしています。屋根には、台風や地震時の屋根材の破損の緊急修理のためや、太陽電池パネルやアンテナ等の設置のため、点検やメンテナンスのため、多雪地域の雪下ろしのため等で屋根に上ることが多くあります。労働安全衛生規則では、「墜落等による危険の防止」として2M以上の高所にて作業をする場合、【足場を設ける】か【安全帯を付けて作業をする】ことを義務付けられています。
新築時では、通常足場を設けられていますので安全を確保できますが、人が住まい既築になりますと、足場を設けられない場合や何十万円もかかる足場代は省かれたり、緊急時は足場を設ける時間が無い等の理由で足場を設けないで高所作業をする場合が多くあります。足場がない場合、最低限でも安全帯を付けて作業をする必要があるのですが、屋根には安全帯を取付ける金具等が無く、結局、安全対策を取らないで作業を進めていることが多くあります。落下事故を起こした場合、事業者は安全対策を怠ったと責められ大変なことになります。その為にも最低限の安全対策が必要です。屋根からの落下事故防止対策として、屋根に常設の屋根安全金具(落下防止金具)を設置しておくことをお勧めします。

何故、屋根には屋根安全金具(落下防止金具)を常設されていないのでしょうか?

建物は、地震に対しては「耐震構造」、火災に対しては「不燃や防耐火構造」、寒暖に対しては「断熱構造」、雨漏りに対しては「防水構造」を建物に取り入れていますが、屋根には常設の屋根安全金具を設置されているところはごくわずかで、安全対策はほとんど取られていません。
何故、屋根には屋根安全金具(落下防止金具)を常設されていないのかを推測しますと、屋根安全金具の商品化をされているものはごくわずかで、いいものが少なく価格も高いためと考えられます。その理由は屋根材の種類は多く、数種類の商品化が必要であり、また基準や規格が無く商品化を進めにくいためと考えられます。
これらを整理し、誰かがいいものを低価格で作れば、建物を管理するには必要なものであり自然と普及していくものと考えられます。新築時や早めに常設の屋根安全金具を一度設置しておくと、何度も、誰もが利用することができ、低価格で最低限の安全確保ができます。常設の屋根安全金具を最初に付けておくことが建物を管理する上で安全を確保する最もお金がかからない方法と考えられます。

マジカナテック㈱の商品開発の取り組み状況

マジカナテック(株)は2008年に「建物の快適性・耐久性・省エネ・安全性を高める建材開発」を目的として設立し、建築屋根関連資材の開発と製造販売を12年以上実施してきました。主な商品は①屋根小屋裏換気部材:「棟涼」、②防水ビス釘:「スパイラルパッキン付防水ビス釘」、③太陽電池パネル固定金具:「ソーラーガシット」等があります。技術屋の会社で、商品開発から製造出荷まで一貫してやっており、12年間のクレームの少なさは自信を持って言えます。
雨漏り対策はどうすれば良いか最大風速60mの耐風雨漏水試験によりわかっており、また施工時のヒューマンエラーを防ぐ方法も商品に取込み開発し、品質管理も怠ることなく持続しています。

屋根安全金具開発の取り組み状況

屋根安全金具に要求される性能としては、「①引抜き耐力」「②耐漏水性」「③耐久性」等の性能があり、これらを確保すると共に「④低コスト」も要求されます。また、屋根材の種類は多く、多くの屋根材に設置が可能な商品化も必要です。これらの要求性能はマジカナテック㈱が今まで行ってきた商品開発の技術を十分活かすことができ、2017年から屋根安全金具(落下防止金具)の開発に取り組みました。
3年間で、①瓦屋根安全金具(3タイプ)、②化粧スレート屋根安全金具、③タル木固定化粧スレート屋根安全金具の開発を行いました。
数多くの性能評価とシンプルデザインの追求により低コストも実現しました。これにより約80%以上の屋根に屋根安全金具(落下防止金具)を設置できる様にしたと共に、実績も確実に増やしています。

今後の取り組み

更に用途を増やすため、④破風(ケラバ)固定安全金具や⑤外壁固定安全金具の開発も進めていきます。屋根からの落下事故を少しでも減らすために、屋根に屋根安全金具が常設設置されるのが当り前になるまで頑張りたいと考えています。ご支援宜しくお願い致します。

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