屋根に設置した太陽光パネルのハト被害
戸建住宅等の屋根に太陽光パネルを設置して、屋根とパネル間の隙間が大きい場合、ハト被害に合う場合が多くあります。隙間が大きいと必ずハト被害に合うとは言えませんが、ハトが侵入しやすく、巣を作り繁殖しやすいためと考えます。
ハトが住みつくと糞が屋根や太陽光パネルに付着し、汚れると共に発電効率を低下させます。また太陽光パネルのコード等を破損する場合があり、早期に追い出す必要があります。
これは太陽光パネル設置者(住人)にとっては大きな災難であり、こんな状態になるなら太陽光パネルなんて設置しなければ良かったという声が広がれば、再生可能エネルギーの普及に足かせとなります。
屋根と太陽光パネルとの隙間を小さくするには、取付け架台の工夫で何とかなり、また隙間が大きい場合、金網を太陽光パネル設置時に太陽光パネルメーカーや設置工事会社が取付けておけば被害に合わないのではと思います。
ハト被害の対策
屋根に設置した太陽光パネルのハト被害対策として主に、
①忌避剤(キヒザイ)を用いハトが近づかない様にする。
②パネルと屋根との隙間を樹脂ネットで覆い入れない様にする。
③パネルと屋根との隙間を金網で覆い入れない様にする。
等の方法があります。
①忌避剤(キヒザイ)を用いハトが近づかない様にする。
②パネルと屋根との隙間を樹脂ネットで覆い入れない様にする。
③パネルと屋根との隙間を金網で覆い入れない様にする。
等の方法があります。
①忌避剤については、費用は少なくて済みますが、効果が3~5年間程度で、運が悪ければその都度費用が発生します。
②樹脂ネットで覆う方法については、忌避剤よりは費用は高くつきますが、紫外線劣化するまでは防ぐ効果があり(約5~10年程度) 、取り替え頻度は減ります。しかし樹脂ネットの固定は接着剤を用いて太陽光パネルや屋根材に固定するため、撤去時接着剤等が太陽光パネルや屋根材に残る状態になり、好ましいとは言えません。
また市街地の屋根は建築基準法22条の屋根不燃の規制を受け、不燃材である必要がありますが、難燃剤入り樹脂ネットでも屋根不燃個別認定を取得することは不可能に近く、樹脂ネットを使用していると法違反であると共に火災時延焼しやすい状態になっており、必ずしも進められるものではありません。
③ステンレス等の金網で覆う方法については、樹脂ネットで覆うより費用は数段高くつきますが、効果は持続でき、不燃材料であるので火災時延焼することもなく最も良いと言えます。
しかし高価であり、そこまで高ければ他の方法に目が向き、採用できないケースも多く、費用を抑える検討が必要だと考えます。
太陽光パネルを金網で覆う方法のコストダウンの検討
金網で覆う方法の価格内訳は、①取付け金具費用、②金網費用、③取付け費用の主に3つあります。
①取付け金具費用については、効果的な取付け位置と金具デザインを見出す。
②金網費用については金網の価格と強度の関係を確認し、最適な金網仕様を見出す。
③取付け費用については、簡単な取付け方法を見出す。
②金網費用については金網の価格と強度の関係を確認し、最適な金網仕様を見出す。
③取付け費用については、簡単な取付け方法を見出す。
等の検討が必要です。
現在商品化されている金網を覆う方法と開発の視点
1)フック金具を用いた金網の取付け方法
フック金具を太陽光パネルのフレーム底板に引掛け、金網を固定する方法で低価格で設置できます。しかしフレーム形状は太陽光パネルメーカーにより異なり、L型フレームの場合は取付けられますが、▢型フレームの場合は取付けが出来なく、全てに使用出来ないことで汎用性にかけます。
また、ボルト・ナット締めができなく強度上不安があり、更に太陽光パネルに金網が直接接触しますので傷が付く心配もあります。
2)伸縮金具を用いた金網の取付け方法
太陽光パネルの底側面と屋根材を伸縮金具で固定し金網をボルトで取付ける方法ですが、どの様な太陽光パネルのフレームにも取付けでき、強度も強く安心ですが、隙間寸法に応じた伸縮金具を用意する必要もあり、費用が高くつきそうでコストダウンは難しいと考えます。
その他同じ様な取付け方法がありますが、コストダウンを進めるにはフック金具の様に太陽光パネルのフレーム底板に強固に固定する方法を詰めていく方法がベストではないかと考えます。
太陽光パネルフレーム底板固定金具のデザイン検討と性能確認
1)固定金具のデザイン検討
太陽光パネル各メーカーのフレーム底板の寸法と形状を調べると、幅寸法が約35~26mmのL型タイプと幅寸法が約25~10mmの▢型タイプの主に2種類に分けられます。L型タイプ用の固定金具と▢タイプ用の固定金具を2種類作るとほぼ全ての太陽光パネルに金具を固定できるのではと考えました。
そこで固定金具のデザインとしては、下部アングルにボルトを固定したものを、フレーム内側の底側面に仮止めし、上部アングルにボルトを差込みフレーム外側の側面にあてがい、金網設置後プレートで押えナットで強固に締付ける方法を基本デザインとしました。
L型タイプと▢型タイプのフレームに固定できる2種類の下部アングルを設計し、試作し取付け試験をしたところ、両タイプ共強固に固定できることを確認しました。
仮止めはきれいに剥がせる両面テープを用い、簡単に撤去でき太陽光パネルに傷を付けることはありません。
2)金網のデザイン検討
金網はステンレス製で溶接金網は強度が強く耐用年数が高いので、これをベースとして線径と網目ピッチの最適範囲を確認しました。金網の線径はφ0.8mmを多く使われていますが、φ1.0~1.2mmを使う方が強度も強く、屋根材に固定しなくても太陽光パネルの底板に固定する金具だけでハトの侵入を十分防ぐ強さがあることがわかりました。
網目ピッチは、線径φ1.0mmの場合は10mm程度、線径φ1.2mmの場合は20mm程度が適当であることを確認しました。
以上のデザインを元に試作品を作製し取付け施工試験をしたところ、取付けは簡単で強度も強く、低コストのハト除け金網固定金具を開発できたと考えています。忌避剤や樹脂ネットに比べ価格は若干高くなりますが、耐用年数を考慮しますと費用対効果は十分あると考えます。
以上のデザインを元に試作品を作製し取付け施工試験をしたところ、取付けは簡単で強度も強く、低コストのハト除け金網固定金具を開発できたと考えています。忌避剤や樹脂ネットに比べ価格は若干高くなりますが、耐用年数を考慮しますと費用対効果は十分あると考えます。
今後の取り組み
施工実績を多く積み、改良を積み重ね、完全なものに仕上げていきたいと考えています。